おはようございます。今日は浜頓別から宗谷本線側へと渡り、稚内へと戻るルートで進む予定。昼頃には稚内に着いて食事をしてから空港へと行く計画です。あんまり焦りたくないし、早め早めで行動していきます。
「トシカの宿」の朝食は手作りのパンの洋食
朝は7時半に朝食。たまねぎをうまく使った目玉焼きはぜひ真似したい。他にはスープにサラダ、ヨーグルトなどの洋食メニューが並ぶ朝食です。
このパンはホームベーカリーで焼いている自家製。もちもちで何も付けずに食べても美味しい。
食後にはコーヒーをいただけました。牛乳を入れてカフェオレにしていただきます。ごちそうさまでした。
ふと宿の人が「エゾリスがいる」と話していたので外を見ると、野生のエゾリスがご飯を食べていました。早速カメラを持って写真を一枚。なんともかわいい。
出発の準備を整えて名残惜しいけども出発。宿の人が外まで出てきてお見送りしてくれました。ところで、Googleのレビューを見ると低評価を付けている人も居る。でも付ける理由が見当たらないよ。
幌延町内の宗谷本線所属の駅を見てきた
宗谷本線の中でも名寄より先、そして音威子府から稚内までの区間は超閑散区間。普通列車は1日3本ほどしか運行されておらず、途中駅で乗降する人もわずか。そんなわけでどんどん廃止されている現状です。
さて、今回は稚内へと向かう道中にある駅の中で幌延町内にある「問寒別」「雄信内」「南幌延」の3駅を巡ります。そして最後には稚内市にある日本最北の無人駅「抜海」も行く予定だけど、それはまたあとで。
浜頓別から南下する国道275号線に出ると、札幌まで315キロという表示。1時間に60キロくらいは進めると想定しても、到着するまで5時間以上かかる計算です。遠い……。
SLが展示されている「寿公園」
この国道275号線は、音威子府までの区間で天北線跡を通ります。この「寿公園」も近くに「寿駅」という駅があった場所。でも駅跡とは少し離れているので、以前は通り過ぎてしまいました。
このSLが設置されたのは昭和51年。天北線が廃止された後のメモリアルみたいなものではなく、天北線が走っていた頃から設置されていたものとなります。
この機関車の名前は「49648号」と呼び、宗谷本線や天北線、名寄本線で活躍していた車両でした。最終的には追分(千歳の近く)で廃車の運命を辿り、その後中頓別町で静的保管されています。
旧駅舎の基礎が残っている「問寒別駅」
最初にやってきたのは問寒別駅。有人駅時代の駅舎は解体され、現在は「ヨ3500形車掌車」を改造した駅舎が設置されています。北海道の小さな駅に良くあるスタイル。
隣駅部分が上書きされているのは、以前は「歌内駅」だったから。2022年に廃止されたことで、現在は天塩中川駅が隣駅となっています。
ホームは1面1線で名寄方面も稚内方面も同一ホームで乗り降りを行います。なお1日の利用客は数人程度なんだとか。
2025年3月に廃止されるかもしれない「雄信内駅」
続いての駅は「雄信内駅」です。この駅は雄信内の集落の最寄り駅ではあるのだけど、かなりの距離があるので歩いて行くのは厳しい。立派な駅舎が残されているけども、幌延町が維持管理費用の負担を終了することを発表したため、2025年には廃止が予想されています。
1984年までは有人駅だったこともあり、窓口の跡がそのまま残されています。
ホーム側には大きく「雄信内駅」と書かれた看板が設置されています。上には「JR」のロゴが記されているけども、JR化してから設置されたのか、それとも「JR」だけ付け足したのかはわからない。
駅は2面2線で交換設備を備えています。普通列車同士ですれ違うことは無さそうだけど、特急の行き違いなどを行っているのでしょうか。
こうして駅舎を眺めると、国鉄の廃止された路線の駅そっくり。歴史のある駅舎を残してほしいという気持ちはありつつも、物好きな金持ちでも居ないとなかなか難しいのが現状です。
比較的新しい駅名標。南幌延駅と共に廃止されてしまうのでしょうか。
反対側の駅名標は古く、以前の隣駅「安牛」を上書きするように上から貼り付けられています。ここ数年で「廃線」「廃駅」が続いているので、来る度に何かが無くなっている悲しさ。
次に来るときに、この駅舎はあるのでしょうか。きっと無くなってしまうんだろうな。
板張りで簡易的な設備の「南幌延駅」
雄信内駅の隣にある南幌延駅。幌延駅が有人駅な一方で、ここは板張りの簡易的な駅となっています。雰囲気としては仮停留所のような感じだけど、最初から駅として開業したんだとか。
この駅の前後に有った駅は双方ともに廃止。そしてここ南幌延駅も廃止へのカウントダウンが始まっています。
誰が使うのかもよくわからない南幌延駅。そんな南幌延駅には立派な待合室が設置されており、塗装もされていてきれいな佇まいに。中に入って見ましょう。
中には「祝還暦 南幌延駅」と書かれているほか、謎の「グリーン席」があったりと遊び心も満載。
一応待合室らしく、時刻表や運賃表も設置されています。でも利用客はほぼ0人というのが現実。
豊富温泉を経由して稚内市内へ
次の目的地は豊富温泉。といっても温泉に入るわけではなく、フォロワーさんのお使いで温泉むすめの御朱印として各地で販売されている「御湯印」を買いに行くのが目的。その後は抜海駅に寄り道をしつつ、稚内市内で食事をしてから空港へと向かいます。
豊富温泉の「湯の杜ぽっけ」で御湯印を購入
訪れたのは、豊富温泉の中心部にある道の駅のような施設「湯の杜ぽっけ」です。ここで目的の御湯印を購入します。
無事に購入して任務完了。オロロンラインへと向かって車を走らせます。
サロベツ原野を経由してオロロンラインを北上
豊富から日本海側へと抜ける道に広がるサロベツ原野。地平線のかなたまで草原が広がっていて、広い大地の北海道を象徴するような光景です。窓を開けて走ると気持ちいい。
海に出てオロロンラインを北上。前回札幌から稚内まで半日で走った時には天気が良くなかったけども、今日は比較的いいお天気できれいな海を眺めながらドライブできました。
廃止が噂される、日本最北の無人駅「抜海駅」
宗谷本線の駅巡りの最後にやってきたのは、南稚内の次の駅で日本最北の無人駅として有名な「抜海駅」です。この駅は稚内市が維持管理していたのだけど、今後の費用負担を行わないことを発表。そのため、廃止されるのではと話題になりました。
駅内部。時刻表や路線図の他、抜海駅の昔の写真などが展示されています。
抜海に関する写真やイラストなどが展示されています。そして端においてあるアザラシのぬいぐるみかわいい。
有人駅として営業していた頃の抜海駅。インターネットやスマートフォンはなかった時代で不便とは思うけど、今は便利さの代わりにゆとりが減っていると感じる。そう考えるとこういう時代のが良かったのかもしれない。
きっぷ運賃表。稚内までならば現実的な金額だけど、名寄くらいまで行くと4,070円とこのサイズの案内では見ない金額に跳ね上がっています。ちなみに青背景の駅は特急停車駅。
時刻表はスカスカで、下りの稚内行きは3本、上りは名寄行きが3本と幌延止まりが1本の計4本が運行されています。
1駅先の南稚内は市街地でお店や民家も多いのに、たった1駅でかなりの変わりよう。それほど中心部以外に人がいないことの表れでもあります。
3本しかない列車がやってきました。旭川を6時台に出発して、稚内に12時に到着する長旅列車です。以前乗車したことがあるけども、なかなかハードだった記憶がある。
どこから来たのかわからないけど、そこそこの人数が抜海駅から乗車。秘境駅という話題性もあるので、抜海〜稚内だけ乗ろうという人も多いのかも。
青春18きっぷシーズンということもあり、乗車率は結構多めな稚内行き。それでもたった1両で賄えてしまう乗客では、鉄道の必要性を考えてしまうのは致し方ないのかもしれません。
誰もいなくなった抜海駅。乗っていった人は居たけども、降りていった人は誰も居ませんでした。
9月24日からは右側の2番線が利用されなくなるらしく、この風景の写真を撮ることができなくなるかもしれない。写真を撮りに来るのはお早めに。
駅舎にある「抜海駅」の看板は、劣化が激しくて文字の一部が欠けてしまっていました。さて、そろそろ出発しないと。
稚内市内にある「む蔵」で昼食
昼頃に稚内市内へ到着です。お昼ごはんを食べにやってきたのは、市街地の外れにある「む蔵」です。ここの名物は稚内のご当地グルメ「稚内チャーメン」で、エビがたっぷり乗っているらしい。
店内に「てっぱんグルメ45」として雑誌で紹介された記事が掲載されていました。お値段は1,200円。
稚内チャーメンが到着! 少し時間がかかったので、急ぎの時は確認しておいたほうが良いかもしれない。かた焼きそばの麺に大きなエビと稚内産のホタテ、イカなどの海産物と野菜の餡が掛けられたボリューム満点の一品。
エビはプリップリ、イカは食べ応えもありつつも柔らかい食感で大きくても食べやすい。味付けはあまり濃くはないので、お酢を掛けて味変するのもおすすめ。ごちそうさまでした。
毎度おなじみの十勝納豆大量買い
食後には近くにある「卸売スーパー」に向かい、納豆を中心に自分用のお土産を購入。毎回十勝納豆は大量買いしてるけど、次の北海道に来るまでの期間、冷凍庫に入れて(あれ、2週間後!?)ゆっくり食べています。
稚内空港からプレミアムクラスで関東に帰還
スーパーで買物を済ませたらレンタカーの返却時間まであと15分。空港までは10分ほどで信号も少ないため、慌てなくても予定通りに到着できます。
無事に無事故でレンタカーを返却し、稚内空港まで送迎してもらいました。稚内空港ではラウンジなどの設備はないので、フライトまで搭乗口で座って待機。
グループごとの並び列。グループ1となるダイヤモンド会員も何人か居たけど、同じくらいの年齢の人まで居てびっくり。
稚内空港から羽田空港まで – ANA/NH574便
普段は1日1往復、夏季は増便されて1日2往復運行されている羽田⇔稚内便。夏季だと13時着で15時帰りができるので、普段より少し長く滞在できるのが嬉しい。
正直11月にもフライトを入れて、2024年中のSFC修行にはプレミアムクラス課金は不要なのだけど、区間的に乗ってみたいなと思ってアップグレード。2時間のフライトで7,000円なので割安な区間です。
機体は737-800でよく乗るタイプ。プレミアムクラスのリクライニングは電動式ではなく手動式なので、ちょっとめんどくさい。
足を伸ばしても余裕のあるシートピッチ。この広さがプレミアムクラスの魅力で、プライベート空間が広々確保できます。
2日共に天気に恵まれた道北旅行。楽しかった。
稚内空港から離陸して宗谷岬方面を眺めます。ちょっと雲が低い部分に掛かってしまっているのが残念だけど、いい景色を眺められました。
機内食。お弁当スタイルで提供されるので、機内で食べてもいいし、食べられないなら持ち帰ることも可能。さっきご飯食べたばっかりではあるけど、早めの夕飯としていただきます。
メニューは「貝柱と糸蒟蒻の明太金平」にだし巻き玉子、さつま揚げなどのほか、タコとセロリのマリネやちらし寿司などと品数豊富です。乗るたびに違う食事が楽しめるので、毎回食事のメニューが楽しみ。
2時間ほどで東京都上空に到着。比較的低空飛行をするエリアなので、東京タワーや超高層ビル群など、都心部の空中散歩を楽しめます。
羽田空港に到着……でも降りられる気配がない。なにやらターミナルに行くバスが不足しているらしく、バス待ちで機内待機となりました。
しばらく待ってようやくバスがやってきました。まだ明るい時間なので帰りに焦ることはないけども、乗り継ぎの人は気が気ではなかったと思う。さて、お家に帰ろう。
羽田空港から品川まで – 京急空港線、京急本線
羽田空港でラウンジに行ってもいいかな〜と思ったんだけど、一度座ったら20時まで居そうと思ってしまって帰ることに。
- 羽田空港→京急蒲田:京急空港線
- 京急蒲田→品川:京急本線
- 快特
- 羽田空港→青砥
- 羽田空港→品川
- 18時03分→18時18分
早い時間だったので快特に乗ることができました。これなら品川まで15分で到着できるので、東京モノレールの空港快速にも引けを取りません。やはり20分を超えてくると「遅い」と感じてしまう。
晴れで過ごせた道北2日間、食事も景色も楽しめた
当初はあいにくの天気となりそうだったけど、行ってみたら良いお天気に恵まれた2日間でした。猿払のホタテをはじめ、宿のジンギスカンなどの美味しい食事を楽しめて満足。
また、夕暮れのクッチャロ湖は心が洗われるような静けさと澄んだ空気を感じられ、北海道の魅力を凝縮したような場所でした。
ところで次の旅行はSFC修行での意味不明な行程。土日で沖縄と新千歳空港を往復するらしいよ。
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