毎年春と夏・冬に発売されている青春18きっぷ。5日分が12,050円で任意の5日間が乗り放題という内容で、安価に遠くまで行くも良し、日帰りで近場の往復をするもよしという便利なきっぷ「でした」。しかし今回発表された青春18きっぷ、これって青春18きっぷなの?という内容に。
連続3日間・5日間の利用が必須となった「青春18きっぷ」
青春18きっぷはJR各社が季節限定で販売している企画乗車券で、普通列車(一部特例除く)が5日間乗り放題となるきっぷ。5回分で12,050円なので、1回分は2,450円。時間は掛かるけどもリーズナブルに移動できる手段としても重宝されてきました。
使う日ごとにスタンプを押してもらう方式なので、バラバラで使っても良いし複数人で使っても良い、もちろん連続利用も可能という、利便性に優れたきっぷです。
そんな「青春18きっぷ」は2024年夏に「夏季のしか販売設定が無い」と話題になり、一時は廃止論も取り沙汰されました。でも冬シーズンも発表されて安心……と思ったのもつかの間、今までとは大きく変わる改定が実施されていました。
連続利用のみとなり、日帰り旅行ができなくなった
まずは設定が「連続3日間」「連続5日間」となったことで、日帰り旅行に使えなくなったこと。私も余った青春18きっぷを使って静岡に日帰り旅行なんてこともしましたが、新たな制度ではそういう使い方ができなくなります。
また、金額は5日分は12,050円なのに対して3日分は10,000円と割高。さらに土日だけの利用を想定すると、1日当たり5,000円。従来の倍以上の金額となってしまいます。
複数人の利用が不可に
もう一つの変更点として、1枚1人でしか使えなくなったことが挙げられます。これまではスタンプを複数押すことで複数人で同一行程の移動が出来ていましたが、それが不可になります。
自動改札対応&最終日は終電まで乗車可能に
悪い改定しかありませんが、2点ほど良くなったこともあります。まずは今まで有人改札を通らないとならず、前に対応している人が居ると中々入れない問題があったのが自動改札対応にて解消。特に都心部の駅では利便性が向上するのではないでしょうか。
他には「0時を過ぎて最初の停車駅まで有効」となっていた有効期限が「終電まで」と変更。快速マリンライナーなどの遅い時間に走る列車に乗るときには助かることもあるかもしれません。
「津軽二股」まで行かなくても新幹線に乗車可能に
今までの青春18きっぷでは、北海道と本州の行き来は「木古内」と「津軽二股(奥津軽いまべつ)」間のオプション券という形で、何とも接続が悪い2つの駅を行き来する必要がありました。しかし津軽線が災害で被災し、廃止論が出ていることからオプション券が「新青森~木古内・五稜郭」へと変更に。
一見「改善」とも思えるオプション券の変更ですが、それに伴い価格が4,500円へと大幅アップ。今までが2,490円であることを考えると「悪くなった」と思う人も居るのではないでしょうか(その昔は蟹田と木古内を特急で無料移動できたことが懐かしい)。
「冬季だけの発表」なのが気になる
さて、全体的には「大改悪」という反応が多い今回の変更。しかし発表されているのは冬季のみで、この先の「春季」に関しては何も言及されていません。このまま新スタイルとなるのか、戻るのか、それとも……廃止なのか。
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