どこかにビューーン!で「盛岡」が選ばれたので、岩手県内のホテルを探している時に同行した人が提案してくれたのが「休暇村 岩手網張温泉」でした。市街地からは離れているけど、駅からの無料送迎もあるので車が無くても気楽に宿泊可能な温泉旅館です。
宿泊時の旅行記はこちら。1日目は休暇村で過ごすのがメインで、2日目には宮古や岩泉を巡り、東日本橋の災害遺構や鍾乳洞などを巡ってきました。
盛岡からの送迎もしてくれる宿「休暇村 岩手網張温泉」に宿泊
本日宿泊する宿は、盛岡市内から離れた「休暇村 岩手網張温泉」です。公共交通機関で行くのはちょっと厳しいけども、盛岡駅から送迎バスがでているので車が無くても大丈夫。
送迎バスがでているのは盛岡駅の西口で、市街地側ではないのでお店なども少ない出口。2階の連絡通路の先にバスロータリーがあり、休暇村と書かれたバスが止まっています。運行本数は1日数本あるので、予定に合わせて選べて便利です。
バスに揺られること約1時間、目的地の「休暇村 岩手網張温泉」に到着。市街地では雪はなかったけども、山上にあるからか雪が結構積もっていました。
展望台のような場所から眺めると景色が一望……曇ってる。晴れてたら夕暮れのいい景色が見られただろうになぁ。
バスで来ている人も居たけども、やっぱり多くは自家用車で来ている模様。時期的に周囲の観光スポットが通行止めになってたりするけど、自家用車のが時間気にしなくても良いのは楽だもんなぁ。
チェックイン待ちの間に、南部鉄器で沸かした白湯と「くるみゆべし」をいただきます。ほんのりお湯が甘い感じがするのは、お水の味なのか南部鉄器の力なのか。
ロビーにはお土産屋さんもあり、名物の南部せんべいをはじめとしたおみやげが並びます。今買っても良いけども、荷物になるから帰りの駅で買うかな。
館内にはソフトドリンクやアルコール・牛乳の自動販売機がありました。お風呂上がりにはコーヒー牛乳とか飲みたくなるよね。
部屋はツインベッドの洋室
部屋は大きなベッドが並ぶ洋室。一般的なビジネスホテルのベッドよりも大きめなので、ゆったり寝られそうです。
テーブルには大きなテレビのほか、浴衣が収納された引き出しなど。コンセントは隅にあったので、充電などにも困らないと思います。
お茶受けは南部せんべいを使ったお菓子。売店にも売っている品です。
ミネラルウォーター。そのまま飲んでもいいし、沸かしてお茶とかを飲むのにも使えます。
空っぽの冷蔵庫。電源は入っていないのでオンにしておかないと、冷やしていたつもりが常温のまま! となってしまうので気をつけましょう。
クローゼットにはタオルなどがセットになっている籠が置いてあり、近くの日帰り温泉施設に行くときなどにも持参していきます。
洗面台は広めで、蛇口からはお湯も出てくるので冬場でも安心。
トイレはウォシュレット付きでした。なおバスはないけども、ここに泊まるなら温泉に入るよね。
近隣の日帰り温泉「休暇村岩手網張温泉 温泉館」へ
部屋に荷物を置いて、まずは近くにある温泉施設「休暇村岩手網張温泉 温泉館」へ向かいます。ここは休暇村が運営する日帰り温泉施設で、宿から歩いていける距離にあります。
網張湯ノ沢大橋と名付けられた橋。雪が積もっていて良い雰囲気が漂ってます。
こちらが日帰りの温泉館。以前は宿泊施設がこちらにあったようですが、手狭になったので現在の場所に移転したのだとか。
一般の入浴料は600円となっていますが、宿泊客は無料で利用できます。部屋にあるカゴを持っていけば、宿泊者として認識されるようなので、持っていった方が楽だと思う。
網張温泉館の温泉は「薬師の湯」と呼ばれており、内湯と露天風呂を完備。露天風呂は「冬季休業」となっているものの、冬季っていつからなのかははっきり書いてないのが気になるけど、12月なのかな。また、館内には無料の休憩所や冷たい水なども用意されているけど、鍵付きのロッカーは小さな貴重品入れのみ。バッグなどは入らないので、持ってこない方が良さそう。
ホテル側の温泉は2つあって温度が違う
ホテル側には「本館」と「西館」にそれぞれ「白泉の湯」と「大釈の湯」があり、露天風呂の有無のほかに温泉の温度の違いがあります。本館にある「白泉の湯」は露天風呂が無くて温度が高め。熱いお湯が好きな人にはおすすめです。
一方で西館にある「大釈の湯」は少し温度が低めで、露天風呂が完備。天気が良ければ山々や星空を眺めながらの入浴が楽しめます。
なお全ての温泉において源泉は同じで、pHが4.1の単純硫黄泉。弱酸性であまり刺激は強すぎない温泉です。硫黄が多いためお湯が濁っていることもあり、温泉の雰囲気を存分に感じることができます。
夕食は季節のビュッフェが楽しめる
本日の宿泊の楽しみの一つ、夕食を食べにやってきました。季節ごとにテーマを決めたビュッフェを提供しているようで、今の時期は「東北のきのこビュッフェ」としてきのこを多く利用したビュッフェメニューが提供されています。
まずは八幡平サーモンの姿造り。清水川養鱒場が養殖していて、日本名水百選にも選ばれた「金沢清水」で育まれたサーモンで、色鮮やかなオレンジ色の身が特徴です。
先ほどの八幡平サーモンやホタテ・カンパチなどの盛り合わせのほか、サーモンカルパッチョです。
反対側にはお寿司があるけど、ネタは「エリンギ」と「エビ」のみ。「エ」縛りのお寿司なんでしょうか。
サラダコーナー。千切りキャベツにニンジン、スライスオニオンやオクラなどの生野菜の他、春雨サラダとポテトサラダがありました。個人的にはレタスがほしい。
茶わん蒸しに「大根と豚肉の塩出し煮」と「豚肉と玉子の炒め物」です。ちょっとこの角度からじゃよく見えなかったと反省。
左が「きのこのクリームパスタ風」で、右が「ふきと牛肉のうま煮」です。ふきって秋らしいよね。
右が「きのこたっぷりグラタン」で、左が「そら豆豆腐揚げ」でした。豆腐揚げは最初「わらびもちかな」なんて思ってしまっていたけど、全然違うメニューだった。
盛岡名物の麵料理「わんこそば」「盛岡冷麺」「じゃじゃ麺」を自分で作って食べられます。でもわんこそばって普通に食べたら「ただのそば」なのでは……?
ご飯コーナー。きのこごはんの他に「銀河のしずく」と「ひとめぼれ」の食べ比べコーナーがありました。同じ炊飯器で炊いて味比べをするっていうの、結構好き。
グリーンカレー。きのこフェアということもあって、たっぷりのきのこが入っていました。
汁物として「仙台麩と茸のすき焼き風」と「芋の子汁」がありました。どちだもきのこがたっぷり。
七輪で焼かれた海老の塩焼き。美味しそうだけど殻を取るのが大変そうでどうしようかな。
漬物や大学芋、きのこ南蛮など。きのこ南蛮にはサーモンがたっぷり入っていておいしそう。
グリルポテト。ついつい食べたくなっちゃうけども、お腹にたまっちゃうのが玉にキズ。
揚げたての天ぷら。椎茸や舞茸のほか、海老とホタテというラインアップでした。塩や天つゆなどを付けていただきます。また、すぐ横ではステーキが焼かれていて、焼きたてのステーキも食べ放題。
ドリンクバーにはウーロン茶やカルピス・炭酸ジュースなどがありました。
デザートコーナー。よく見る四角形のケーキが並びます。これ美味しいよね。
飲むヨーグルトの飲み比べ。田野畑と岩泉、松ぼっくりの3種類が用意されていて、左から順にさらさらした飲み心地。個人的には岩泉くらいが一番飲みやすかった。
背面には小さなシュークリームやフルーツ盛り合わせ、杏仁豆腐にフルーツカクテルのほか、秋らしく栗もありました。これらのデザートは部屋に持って帰ることができるので、食後にゆったり食べることもできます。
また、松ぼっくりのジェラートもありました。濃厚で美味しいジェラートです。
バイキング1巡目。茶碗蒸しに天ぷら、お刺身などいろいろなメニューを持ってきました。なんか茶色いものばっかりだな……と思いつつもパクパク。お刺身も新鮮で臭みもなくておいしい。
2周目には食べ比べのご飯にグリーンカレー、汁物を持ってきました。グリーンカレーはあんまり辛みは強く無くて食べやすい。そしてご飯はどっちも美味しかったけど、あまり大きな差は感じられなかったね。
ステーキとサラダ、きのこの南蛮漬けとお刺身。これだけでもいい感じのワンプレートになりそう。お刺身好きだからたくさん食べられてうれしい。ごちそうさまでした!
こちらは部屋に持ってきたデザート。入浴後などにのんびりと食べられるのはいいね。
小岩井農場のイルミネーションを見てきた
食後は休暇村から小岩井農場への送迎バスに乗車して、イルミネーションイベント「銀河農場の夜」を見に来ました。入場料は1,000円で現金のみ。
広々とした敷地内を歩きながらイルミネーションを楽しみます。奥のほうにあるピンクの木が気になる。
銀河農場の夜というのは「銀河鉄道の夜」を意識したネーミングだと思うけど、園内にあるD51の展示がイルミネーションで飾られていました。暗闇に蒸気機関車が浮かび上がるような光景です。
こうしてみると、暗闇の空にレールが敷かれていて、その上を機関車が走っているようにも見ます。なんだか幻想的な雰囲気。
裏につながっている客車には入ることができ、ホラーイベントが実施中。冬にホラーイベント……?
宿泊できるようになっている(?)客室の中にゾンビの作り物が置いてある感じで、ちょっぴり驚くけども怖いほどではない感じ。小さな子も「もう一回!」なんてはしゃいでた。
出口には大きなガイコツ。これはちょっとインパクト強かったかも。
ちょっと見にくいけども、客車の上に「1号車」や「寝台列車」などの表記がされています。結局ブルートレインでの寝台の経験はできずじまいだったんだよな。
ところで、イベントよりも後ろに繋がっている朽ちた客車のほうが怖いよ。
SLの先にはハロウィンのような雰囲気の展示。全体的に数か月時期がずれているような感じが否めない。
宝石が浮かんでいるような光景でした。
日中は中で何かやっている場所らしい。大きな木のてっぺんまでイルミネーションが施されているけど、どうやって設置したんだろうか。
イルミネーションのトンネル。この先クリスマスが近づいてくると、いろんな場所で見かけるような印象がある。
トナカイさん。完全にクリスマスだ。
まるでイルミネーションのじゅうたんのような光景。
少し上を見上げると、丘の上に満開の桜が咲いていました。今回の小岩井農場のイルミネーションの中でも、一番映えているようにも思う。
丘を越えると桜並木が広がっています。こんな寒いのに春のような雰囲気に。
桜並木の間をイルミネーションのバスが走る光景。逆に春の「桜」の時にも見に来てみたいな。
そろそろ送迎バスの時間なので、イルミネーションを横目に出発。滞在時間は40分くらいで「短いかな」とも思ったけど、食後の散歩としてもちょうどいい感じだったな。
宿の前で星空を眺めてきた
宿に着いた時には雲が多くて星空は期待できないかなって思ったんだけど、夜も遅くなると雲も晴れてきて星空が一望できそうだったので外へ。空を眺めると良い感じの星空が広がっていました。
三脚を用意して長時間露出をしてみたけど、周囲の明るさの関係かで良い感じには撮影できず。やっぱり何もない北海道の土地とかで撮るのが一番だよなぁ。
最後にホテルと星空を合わせて一枚。この写真が一番のお気に入りです。
休暇村 岩手網張温泉の朝食はバイキングスタイル
夕食と朝食でバイキングが連続なの、こういう大衆的な温泉旅館にありがち。実際まだ前日分が残っているが……という気分もありつつに会場へ。
手作りのお豆腐に卵焼き、大根おろしなど。寄せ豆腐みたいでおいしそう。
なめ茸に卯の花、ハムに金時豆。全体的に和食のラインアップだけど、ハムだけ仲間はずれのような雰囲気を感じる。裏手にあるのはきんぴらごぼうとフキの煮物でした。
サラダはキャベツや人参の千切りのほか、朝にはボイルした小松菜がでていました。ほうれん草だったら無限に食べてたかもしれない。
ミートソーススパゲティとカボチャの煮付け。少し煮すぎのようで崩れちゃってる……。
サバの塩焼きと、この蒸し器の中身はなんだろう。
開けてみると焼売が入ってました。カボチャ焼売だそうです。
裏手にはホッケのみりん干し。北海道以外だと珍しい気がするけど、青森のスーパーでも生のホッケ売ってたな。北東北でも結構メジャーなんだろうか。
ウインナーとホタテ!と思ったらホタテ風かまぼこでした。さすがに紋別のホテルのように朝からホタテは出てこなかった。でもホタテのような食感で美味しい。
ステーキを焼く鉄板で作る目玉焼き。黄身は半生なので、ご飯に乗せて食べると良さそう。
温泉旅館らしく温泉たまご。小さな宿とかだと「自家源泉で作りました」とかもあるけど、さすがにそんなことはなさそう。だとしたら書いてあるだろうし。
朝ご飯らしい漬物や梅干し、焼き海苔など。明太子があるのはうれしい。
納豆の上にあるのは、お稲荷さんにのせる具材、一応これが朝食のメインイベントのようになっているらしい。すっかり忘れて乗せずに食べちゃったけど……。
朝にはおかゆって人も居るみたいで、炊飯器に入れられたおかゆが用意されていました。
白米は「銀河のしずく」だけで、夕食にあった「ひとめぼれ」はなし。
ごはんに乗せて食べるお茶漬け。あんまり食欲がない時には良いよね。
お味噌汁とコーンスープ。ご飯に合わせるか、パンに合わせるかって感じ。
ここで焼いたパンが並ぶパンコーナー。ウインナーロールやバターロールのほか、食パンなどもありました。小さ目なので食べやすそう。
デザートコーナー。昨晩は飲むヨーグルトだったけど、朝は普通のヨーグルトでした。
裏手にあるのはブドウやグレープフルーツとわらび餅。
アイスはジェラートではなく普通のアイスクリーム。でも朝からアイスがあるのは嬉しいね。
ドリンクは夕飯と同じドリンクバーがありました。
他には小岩井牛乳に岩手県産のぶどう酢とりんご酢が並びます。
持ってきた料理たち。あまりお腹が空いていなかったこともあって、ちょっと控えめに。内容としてはちょっと良い感じのビジネスホテルの朝食のような感じで、お腹空いていたらもっと食べられたかも。ごちそうさまでした!
送迎車で盛岡駅まで送り届けてくれる
朝食を食べたら出発の時間。ちょっと雲は多いけど、いいお天気で出発できそうです。
入口に待機している送迎バス。来るときは混んでてゆったり過ごせなかったけど、盛岡へ帰るときは空いてたのでよかった。まあ朝早かったからね。
送迎バスに向かって大きな手でばいばーいしてくれるスタッフの方々。粋な心意気です。
車に揺られること50分ほどで盛岡駅に到着。車が無くても泊まれるってのは大きなアドバンテージに感じる。お世話になりました!
車が無くても静かな場所で過ごせるのは嬉しい宿
自然が多い場所にある旅館って、静かでゆったりした時間を過ごせるので好きだけど、どうしても車が無いと行きにくい場所が多い印象です。公共交通機関があったとしても、本数が少なくて生きにくかったりもしがち。
でもこの「休暇村 岩手網張温泉」は送迎バスがあるので、時間に合わせて盛岡駅に来ればホテルまで直行。新幹線で来て市街地を観光&グルメを楽しんでから、宿に向かってゆっくり過ごすという「休暇」が楽しめます。
また、食事のクオリティも上々。大江戸温泉物語に比べると品数が若干少ないようには思うけど、家族連れがメインのお客っぽい大江戸温泉物語に比べて年齢層が高めなので、あんまり多すぎても食べきれないだろうから無難な品数かなと感じます。
送迎サービスや食事、温泉などを考えるとバランスの取れた価格設定だなと思う休暇村。盛岡に来た時には駅の近くだけではなく、無料で送迎してくれる「休暇村 岩手網張温泉」も候補に入れてみてはどうでしょうか。
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