長島からの絶景を見て、永野金山の歴史を訪ねた – ソラシドエアで行く、鹿児島・熊本巡りの旅:2日目

2024年の旅行記

本日は旅行2日目。天気も良いので予定通り「長島」へと向かいます。以前から行ってみたかったエリアだけど、指宿とかからは遠すぎて行けなかったんだよね。でもそれ以外は何も考えてないし、どうしよ。まあ何とかなるか(適当)。

曾木の滝と水俣病の資料館を見てきた - ソラシドエアで行く、鹿児島・熊本巡りの旅:1日目
天然温泉を楽しんで曾木の滝を眺めつつ、日本の発展の裏で起きていた公害病の歴史を見てきました。

品数豊富な「ちどり荘」の朝食

朝食を8時にしたのに、起きたら8時2分。一度来ちゃったかなと下に降りて行ったらこれから来るところでした。そうそう、食事は2食とも部屋食なので、周囲の目を気にせずに自分のペースで食べることができます。

おかずは目玉焼きやサバの塩焼き、納豆や長芋など朝食らしいおかずが並ぶラインアップ。朝からしっかり食べて出発準備も万全。

宿の隣にある「紫尾神社」には紫尾温泉の源泉が湧く

ちどり荘の隣にある神社は「紫尾神社」と呼ばれ、紫尾温泉の源泉の湧き出る場所です。

源泉が湧き出る場所は神社の本殿、賽銭箱の下あたり。そんな場所から湧き出ていることもあって、紫尾温泉は「神の湯」とも呼ばれることもあります。

神社の横には日帰り温泉施設があります。今回は宿泊したので入りませんでしたが、気軽に紫尾温泉の「神の湯」を楽しむことができます。

入口の横には足湯施設もあります。こちらの料金は無料でした。

また、入浴や足湯だけではなく「飲泉」ができる蛇口も用意されています。アルカリ性の硫黄泉ということだったけど、あんまり金属感などは無くて飲みやすい印象。美味しいわけではないけどね。

泉質検査表。飲泉許可は取っているけども、逆に浴用許可は無いらしい。

トロトロな美肌の湯や、部屋食で美味しい食事も楽しめる宿「ちどり荘」でした。静かな場所でゆったりと過ごせて、気分も体もゆっくり休められます。お世話になりました。

天草の向かいに位置する「長島」へとドライブ

紫尾温泉を出て一路西へ向かい、黒之瀬戸大橋を渡って長島へと到着。そのまま北上して「諸浦島」までやってきました。特に目的地があるわけじゃないけど、こういう島に来ると先端まで来たくなるんだよね。

のどかな漁港のある「葛輪港」へ

諸浦島の先端付近に位置する葛輪港。静かな漁港でのどかな空気が流れています。

漁港の脇には「十五社神社」という神社があります。鳥居も新しくて周囲の信仰も強そう。

神社からは漁港を一望できます。出港した船が無事に戻ってくるよう、大漁になるようにって見守っているんでしょうね。

漁港の近くからは一面の大海原を一望できます。結構浅瀬に見えるので、近くの人とかは夏場に泳いだりしてそう。周囲の家にはダイバースーツが多く干してあったので、水に潜って貝などを獲るような漁も行われているのかもしれません。

近くにはネコちゃんがたくさん居て、美味しいお魚をいつも食べてそうです。なんだか凛々しい雰囲気。

飲食店がやってなくて食事難民へ

そろそろ昼食時なので、港を後にして長島へ戻って食事のできるお店を探すことに。何軒か目星をつけていたお店へと向かいます。

最初にやってきたのは、長島の北端辺りにある「長島大陸市場」です。薄井港近くにあるお店で、美味しいお魚が食べれると評判です。

食堂側に歩いてきたら、なんだか人の気配がない。入口には「臨時休業」って書いてあるし、今日は営業していないらしい……残念。

続いては町役場の近くにある「東寿司」です。長島の美味しいお魚を食べられるって触れ込みだけど暖簾が掛かってない。ここもお休みのようです。

三度目の正直と思って来た「幸柳寿司」も、この距離でもわかる「準備中」の文字。「三度目の正直」ではなく「二度あることは三度ある」になってしまいました。これなら長島の入り口近くの飲食店にさっさと入っておいた方が良かったかも。

長島からの景色を一望できる「行人岳展望所」へ

食事の当てがないので、近くのスーパーマーケット「Aコープ」でパンを購入。そのパンを持って「行人岳展望所」へとやってきました。ここは山の上にある展望台で、海を一望できる絶景スポットです。

展望台からの景色がこちら。奥に見えるのは熊本県の天草で、空の青と海の青、木々の緑という絶景を目前に見ることができます。ちょっと風が強くて寒いけど。

右手からは八代海を一望でき、水俣や出水などの街を見下ろすことができます。双眼鏡とか持ってきたら色々見られそう。良い気分だなぁ。

良い景色を見ながら食べるパン。どこで食べても同じ味なはずなのに、なんだかよりおいしく感じます。

そうそう、この展望台には立派なトイレがあるんだけど、このトイレが凄いんです。

こんな場所なのにウォシュレットが付いていたりするのも豪華なんだけど、それよりも窓が付いていて海を一望できます。こんな景色の良いトイレも珍しい。

国鉄宮之城線の廃線跡と永野金山の跡を見てきた

長島を後にして鹿児島空港方面に向かっていたけど、ちょっと早く到着しすぎちゃうな……ってことで道中にある「国鉄宮之城線」の廃線跡を見てきました。

ホームなどが残されている「薩摩永野駅」跡

やってきたのは国鉄宮之城線の廃線跡「薩摩永野駅」です。ここは鉄道博物館として整備されていて、当時のホーム跡なども残されています。

これがホーム跡。どこかから持ってきた踏切や、薩摩永野駅を含めた駅名標なども展示されています。

当時スイッチバック駅だった名残として、シーサスクロスポイントと呼ばれる設備も残されています。

これは信号機でしょうか。懐かしい雰囲気です。

駅跡に建設された資料館。最初駅の跡なのかなって思ったけど、後から建築されたもののようです。

資料館は普段は閉まっているけども、連絡すれば中を見学することもできるようです。

駅を模した建物はバスの待合室としても利用されており、ベンチなども設置されています。スイッチバック駅なので、片側に行き先が2駅記載されていたようです。

なお現在はバスのターミナル(でも本数はあんまり多くないらしい)として運用されており、2台のバスが停車していました。右側のバスはナンバーも2桁だし、結構古くから運用されてそう。

ひっそりと残る「三番滝製錬所」跡

道を走っていると、左手の道に金山施設の遺構があるとの看板があり、少し上って行ってみました。なんか石垣が残っているけど、ここに精錬所があったのでしょうか。

気になる穴があるけど、藪のようになっていて先にはいきにくい。上に行く道も藪だらけで、もう少し冬にならないと行くのは難しいかも。夏なんて絶対無理なんじゃ……。

「料理屋跡」の裏手にある「平八重川の滝」

細い路地に入ると「料理屋前」っていう杭が立っていました。でも何の痕跡もないのでしっくり来ない。10年位前までは廃屋があったらしいけど、それは料理屋跡なのかな。

この「料理屋跡」の裏手からは、平八重川の滝と呼ばれる滝を眺めることができます。道路からも見ることができる気軽な滝でした。でも暗いからシャッター速度が稼げず、線のような写真しか撮れなかった。

大正時代のトロッコ列車の鉄橋橋脚が残っている

先ほどの「料理屋跡」の杭がある道を先に進むと、「トロッコ道鉄橋橋脚」と書かれた立て看板が設置されています。ここには金山が操業していた時に使用されていた鉄橋の橋脚が残されているんだとか。

上を見上げて「どれだろうなぁ……」なんて見ていたけど、少し経って気付きました。想像以上の大きさで逆に目に入らなかったんだけど、写真の左右にある建造物が橋脚跡。かなりのサイズ感です。

川の対岸に残る橋脚。大正時代にこの高さにトロッコ列車が運行されていたというのも想像できないけど、当時から高度な建築技術があったことを物語っています。

こちら側の橋脚を見上げてみました。かなりの存在感で圧倒されるけど、静かな森林の中でひっそりと残っているだけな状況。もっと観光客が来ても良いような気がするのに……。

この橋脚がある辺りには、民家の跡がちらほら残っています。どれもこれも倒壊寸前だったり倒壊していたりするけど、金山があったころからの家なのかな。

山道を下った先に坑口が残る「三番滝坑口」

大通りに出る手前に看板が設置されており、この先に「三番滝抗口」があるらしい。この先ってどこだろうと矢印の方向を見てみました。

うーん。一応道っぽくなっているけども不安定な道が続いています。歩きやすい靴で来てない場合は無理して進まないほうがよさそうな雰囲気です。

しばらく下った先に抗口の跡が残されていました。穴はそのまま残っているけど、立入禁止のフェンスが設置されていて入ることはできなくなっています。中からは水が流れていて、川へと注がれていました。

工夫専用の風呂なども残る「胡麻目抗口」

周囲も薄暗くなってきた所で、別の坑道の残る「胡麻目抗口」へとやってきました。ここには金山の歴史などを記した年表も設置されています。薩摩藩時代の1640年に発見された永野金山は、明治に入ってからも採掘が続き、戦後1953年まで操業が続けられました。300年近く採掘され続けたと思うと、長い歴史を感じます。

坑夫専用の風呂場跡。この上のスペースが湯舟だったのだろうか。でも下からすぐに流れて行ってしまいそうだし、どうやって入っていたのか気になる。

先ほどの看板の裏手には何かがあったような基礎が並びます。もしかしたらこれもお風呂の跡だったのかな。特に説明文はありませんでした。

これは永野金山を発見した「山師内山与右衛門」の石碑。長らくお墓の所在が不明だったようだけど、発見されて再建されたものだとか。こうして石碑が残される人物ではありながら、詳しい資料はあまり残っていないんだとか(「山ヶ野金山初代山先役・内山与右衛門とその墓碑」より)。

石碑の先にある「胡麻目抗口」は、先に見た「三番滝坑口」に比べるとアクセスが容易。入口は閉ざされているけども、柵の隙間から覗き見ることができるようになっていました。

鹿児島空港からのフライト、1時間の遅延で「帰宅RTA」が開催へ

そろそろ良い時間なので、鹿児島空港へと向かいます。Googleマップで示された道は「ここで良いの」と思うような暗い山道。結構こういうことあるので、あまり運転になれていない人にはおすすめできないんだよなぁ(Yahoo!カーナビのが無難)。

鹿児島空港の近くにあるレンタカー指定のガソリンスタンド。値段が高いことで評判なお店で、レビューもいつも荒れているような気がする。

レンタカー屋でもらった「8円/L割引券」を使用するとお値段は181円。都内とかからしたらめちゃくちゃ高く感じるけど、鹿児島市内でも大きく変わりません。クレジットや電子マネーも利用できるので、クーポンがあればそんなに高くもないかなって感じ。少なくともわざわざ手前で入れてくるほどでもない。

鹿児島空港にある「山形屋食堂」でベルグ川久のとんかつを食べる

鹿児島空港の中にある飲食店「山形屋食堂」では、鹿児島で有名なとんかつ屋さん「とんかつ川久」が監修した黒豚とんかつを食べることができます。お値段は2,000円と少々お高めだけど、鹿児島名物を食べたいなって思って注文。

低温でじっくり揚げるから、中がピンク色なのが特徴ということだったけども普通な色。柔らかくて美味しかったけど、やっぱり本店で食べるべきなのかもしれない。ごちそうさまでした。

カードラウンジ「菜の花」で休憩

食後は行きにも来たカードラウンジ「菜の花」へ。制限エリア外なので最後までは居られないけど、到着時にも利用できるのは便利です。

グレープフルーツジュースと牛乳を飲んで休憩。さっさとブログを書けばよかったんだけど、中々気力がわかなくて書けず仕舞い……となってしまう。あんまり残すと後が大変なんだよな。

鹿児島空港から羽田空港まで(ソラシドエア/SNA80便)

鹿児島空港で搭乗券を発券した時点で「あれ」と思ったんだけど、見てみると乗る予定の飛行機が50分も遅延している。羽田空港に到着するのが23時くらいになりそうで、これは帰宅RTA(リアルタイムアタック)になりそうな予感。

ソラシドエアは通常遅延で終電を逃したとかだと補償してくれるんだけど、特典航空券の場合は補償無し。格安航空のような値段で乗れるので仕方ないけど。

そんなことで待っていると、どんどん飛行機が遅延していく。定刻運行なのが最終のスカイマーク便くらいになっちゃいました。特に羽田行きの遅延時間が大きな印象です。

仕方ないので休憩スポットで待機。良い感じのソファなどもあってゆったりと休憩できるのは嬉しい。固いベンチしかないような空港もあるから見習ってほしい。

私はコンセントとテーブルがあるこの空間で時間を待つことに。充電しながらブログの執筆を進めます。しかし時間になっても呼ばれる気配が無いんですが……。

結局さらに遅延して1時間遅れにて出航。羽田空港に到着するのは22時50分位らしく、東京モノレールに駆け足で向かうしかなさそうです。明日も仕事だから帰らないとならないのに。

機体はB737-800でソラシドエアでの定番機種。同じグループのAIRDOに比べると新し目で良い雰囲気です。全体的なカラーはソラシドエアのイメージとなる緑色。心も休まる色だけど、私は何時に到着するかしか気にしていない。

羽田空港から浜松町まで(東京モノレール羽田空港線)

  • 羽田空港→浜松町:東京モノレール羽田空港線
  • 空港快速
  • 羽田空港→浜松町
  • 羽田空港→浜松町
  • 23時14分→23時33分

羽田空港に到着して到着口にダッシュ、そして東京モノレールの改札を抜けてホームへとたどり着きました。乗らないとならない終電は目の前に止まっており、ギリギリセーフという感じ。もうあんまりこういうヒヤヒヤする時間に帰りたくないよ……。

空港快速に乗って浜松町、そこから家に帰って寝床に着いたのは1時半くらい。無事に帰ってこられたから良いけども、あんまりこういうのは身体的にも精神的にも良くないね。でも2024年の旅行も無事に完遂できて何より。来年は成人の日の3連休に毎年恒例のこんぴらさんへのお参りからかな。

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